ショートショート作品

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ショートショート「祈願刀」

 私が高校受験の勉強を始めた頃、父が私を部屋に呼んだ。 「今年は受験だな」 「うん」 「早いもんだなぁ」  父はそう言って何やら感慨深そうにしている。 「何、改まって?」 「うむ。実はな」 ...
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ショートショート「知覚花瓶」

 私と同じく在宅ワーカーをやっている友達の理恵がこんなことを言った。 「あんたストレス溜まってるんじゃないの〜?」 「分かる? 最近クライアントからの戻しが多くてさ。参ってるんだよね」 「あらら。あ、じゃあさ、いい...
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ショートショート「代わりトイレ」

 同じマンションに住むママ友の部屋でお茶会をしている時、私はお手洗いに行きたくなった。 「ごめんなさい、お手洗い借りてもいいかしら」  私がそう言うと、彼女は突然「前に夫の仕事について聞いてくれたことがあったわね」とつ...
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ショートストーリー「白線の悪魔」

「ありがとやしたー!」  サッカー部全員でコーチに挨拶をしてその日の練習は終了。  三年生、二年生、そして僕を除く一年生は更衣室へと戻っていく。  僕はボールその他の用具片付け係だ。  持ち回りでは...
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ショートショート「鏡的外科手術法」

「盲腸の手術なのに大袈裟ですみません。でも、怖くって……」 そう謝った私に、高階医師は 「いえいえ。そんな方の為の鏡的外科手術ですから」 と言った。 盲腸の手術が必要になった私は、「術後も絶対痛くならない手術...
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ショートショート「神オムツ」

 私にはある不思議な記憶がある。  それはまだ私が赤ちゃんだった頃の記憶だ。  その頃の私はまだオムツを履いていて、ハイハイもできなかった。  普通、そんな頃の記憶を覚えているわけがない。  しかし私はなぜ...
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ショートショート「マンドラダケ」

キノコ採集ツアーにやってきた。 せっかく長めの休みをもらったのに、ずっと引きこもってジメジメした部屋にいることに飽きた私は、適当に市の広報で見つけたキノコ採集ツアーに参加したのだ。 採集場所につくと、ガイドの人が言った。 「この辺りに...
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ss同棲ポルターガイスト

夜中、ふと目が覚めると枕元の目覚まし時計が浮いていた。 フワフワと浮いている目覚まし時計を見て、最初は「あぁ寝ぼけているのかな」と思った。 しかしどうもそうじゃない。 しばらくフワフワと浮いていた目覚まし時計がガチャリと床に落ちる。 ...
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ショートストーリー「おばあちゃんの金庫」

昨年亡くなったおばあちゃんの金庫が、ついに開けられることになった。 本当はもっと早く開ける予定だったのだが、ちょっとした問題があって、こんな時期になったのである。 問題とは、おばあちゃんの金庫の性能だった。 その金庫は、まだ私が生まれ...
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ss災喰いの貝

先代の神主からこの「災喰い貝(さいくいがい)」のことを聞いた時は「まさか」と思った。 先代曰く、この災喰い貝は世に蔓延る災害を食うことができる神貝らしい。 このサザエにも似た巻貝がその蓋を開ける時、世に放たれるはずだった災害を食うのだと...
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