2017-04

ショートショート作品

ss【ふとし君】

 ある所に、それはそれは太った男の子がいました。仮に、ふとし君としましょう。  安直ですって? まぁ、良いではないですか。  ふとし君は、赤ん坊の頃からよく食べる子供で、四六時中なにかを食べていました。 ...
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ss【案内シューズ】

 さぁ今日は、巷で大人気の案内シューズのご案内!  案内シューズはGPS内蔵、全自動で最新の地図情報を取得し、迷わず目的地にたどり着けます。  使い方は簡単! 付属のステーションボードの上にシューズを置いて目的地...
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ss【究極の選択】

 みどりか、しろか……。  今、私は究極の選択を迫られていた。タイムリミットは残り一分もないだろう。迷いで手先が震える。  こういう選択は赤か青と相場が決まっているだろう!  どっちだ。どっちを取れ...
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ss【黒いトンネル】

「おい、おまえ!止めろ!」  また、今日も始まったか。 「頼む、止めてくれ!」  背後にある車両で男が叫び回り、私のいる乗務員室の窓が狂ったように叩かれた。   ...
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ss【被害者から、加害者へ】

【今を生きる者たちの独白】  僕は人を殺した。  それも、弟をだ。  僕が作った紙飛行機で遊んでいた弟は、タクシーに轢かれて死んだ。  両親、親戚、友達、赤の他人にまで、何度も言われた。 ...
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ss【明日への戦い】

ここは体内組織の犯罪を裁く体内裁判所。 今一つの犯罪について判決が下ろうとしていた。 裁判長である脳が厳かに罪状を読み上げる。 「判決を言い渡す。主文。被告人を、脱毛に処す」 「……馬鹿げている!」 ...
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ss【探求の終わり】

 館内への扉を開ける。この静寂で崇高な空間へ入る瞬間、毎朝感じるえも言われぬ焦燥感はどこかへと消えていく。    ここは人々が知識を求める場所、図書館。そして私はその手助けをする司書としてこの図書館で働いている。    ...
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ss【河童が出るという噂】

 男の働く会社のトイレに、河童が出るという噂が広がっていた。  河童である。昔から妖怪の類いとしては有名な部類に入るであろうあの河童だ。  頭頂部に皿があるというあの河童だ。  実に馬鹿げた噂だが、会社といういい大人達が集...
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ss【カンガルーの夢】

 最近、なぜかカンガルーの夢を見るんだよ。それも毎日。で、その夢に出てくるカンガルーってのが変わったカンガルーでさ。    腹の袋にずっと手を入れてるの。袋の中身、なんだと思う? 気になるだろ。    でもそのカンガルー...
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ss【ドアからの解放】

 ドアが開いた。疲れた顔をした男が部屋に入ってくる。それと入れ替わりに、部屋の中央にある丸テーブルの椅子に腰掛けて貧乏ゆすりをしていた男が部屋を飛び出して行った。  私はその様子を、自分が閉じ込められている部屋の覗き穴から見た...
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