ショートショート作品

人間ジャンプスターター

 一年ほど前、あるものが爆発的に流行ったことがある。  それは「人間ジャンプスターター」というものだ。  ジャンプスターターとは、車のバッテリーが切れた時に使うものだが、それを人間用に改良したものだ。  疲れが溜ま...
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アーティスト養成プール

 歌が上手くなりたい。  とにかく歌が下手なのだ。  ある日、あるプールの存在を知った。  そのプールに通うと、歌がうまくなるらしい。  さっそく行ってみると、奥の奥へと通された。  そこには25m...
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祖父の家の池

 おじいちゃんの家に行った時のこと。  私はアイスをもらって、お庭でアイスを食べ始めた。  走り回りながらアイスを食べていたら、私は池にアイスを落としてしまった。  すると、池がこぽこぽと波打った。  なん...
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監督ラケット

 私は厳しい監督の元で卓球を習っていた。  監督は卓球のこととなると厳しいが、それ以外では優しいおじいさんだった。  監督は元料理人らしく、老後の趣味で卓球を始めて熱中したのだという。  監督はかなりお年を召されて...
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高級料亭の笛

 ある日、私は料亭で料理を食べていた。  料亭では尺八のような笛による音楽が振る舞われていた。  料理はとてつもなく美味しい。  噂では、この笛の音が料理の美味しさを何倍にも引き上げているらしい。  私は音...
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こたつの雲

 我が家に念願のこたつがやってきた。  大晦日、さっそく家族で入ってみようということに。  こたつに入るとすぐ眠くなって、僕は寝てしまった。  はっと目を覚ます。  と、こたつの上に何か浮いているのが...
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つなぐルー

画期的な商品が発売された。 「つなぐルー」というものである。  これを入れれば、どんな変な食材の取り合わせでも美味しくなるという。  料理が下手な私にとって、とても嬉しい商品である。  皆も使っているらしい...
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傑作ステッキ

 小学校からの帰り道、不思議なおじいさんに出会った。  おじいさんは、僕にステッキをくれた。  それは「傑作ステッキ」というものだった。  このステッキで本を突くと、コツンコツンと音がする。  そしてたまに...
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ギャンブル水筒

 高校の友だちから面白いものをもらった。  それはある水筒である。  彼女は私が面白いもの好きであることを知っていて、この水筒をくれたのだ。  この水筒に水を入れるだけで、中身が何かの飲み物になる。  ただ...
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派遣ダイエット

 いい加減ダイエットをしなくては、と思った僕は、「派遣ダイエット」というサービスを利用してみることにした。  このサービスは、ダイエットの見本を見せてもらうサービスなのである。  僕のところに派遣されてきたダイエッターさん...
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