ショートショート作品

蛍光灯の流れ星

 ある日の夜中、パソコンに向かってレポートを書いていると、窓の外がビカッと光った。  何事かと窓を開けたその瞬間、眩い光が部屋に飛び込んできた。  一瞬目の前が真っ白になって気を失いかけたけれど、なんとか持ち堪える。 ...
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レストランのエプロン

 彼と一緒にあるレストランに入った。  そのレストランは評判の高いレストランで、とにかく料理が美味しいという。  実際に食べてみると、なるほど、確かに美味しい。  でも……何か違和感がある。  違和感の正体...
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廃墟の三角窓

 私は今、町内屈指の心霊スポットに来ている。  町はずれの廃墟だ。  さすがに一人では心細いので、友だちの沙優を連れてきている。  しかし沙優は心霊系にはめっぽう弱く、さっきから泣き通しだ。  なぜ沙優を連...
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人の栓抜き

 連日の激務で心身ともに疲れ果てていた時、同僚がこんなことを言った。 「おまえも"栓"抜いてもらえよ」 「栓……?」  なんでも同僚が言うには、人間には"栓"があるらしい。  ちょうど、風呂の湯船についてい...
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入湯権利

 僕は緊張しながら湯に足をつけた。  ここは知る人ぞ知る秘湯で、入湯するにはきちんと作法を守らなければいけない。  湯に入る前に体を洗うなんて当たり前、それ以外にも無数に作法が存在する。  それらの作法を守らないと...
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夫婦喧嘩に

 ある男がある施設を訪れた。  その施設では犬の調教が行われている。 「夫婦喧嘩は犬も食わない」と言われるが、ここでは犬に夫婦喧嘩を食べさせる訓練を行っている。  夫婦喧嘩が始まると、口をモゴモゴさせて犬が喧嘩を食...
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宝玉の選別

 ある異国の話。  その国では代々王にふさわしいものをある特殊な方法で選んでいた。  世襲でもなく、投票による選別でもない。  王を選ぶ時に使う道具、それはシーソーであった。  シーソーの片側に、代々国に伝...
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財布の中

 インターネットで買い物をした際、クレジットカードの情報を求められ、僕は財布を開いた。  すると、お札を入れる方のスペースに、小さな紙が挟まっていた。  なんだろうな、と思いつつ、その時は急いでいたので、さして気にもせずに...
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謎の船たち

 ある日を境に、海の上でおかしな行動をとる船が増えた。  網のようなものを広げて、魚を獲るのか思いきや、海面をさっと撫でて、それだけで帰っていくのである。  一体あの船たちは何をやっているのか?  謎は深まるばかり...
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ドミノ洞穴

 僕らの町には、ある不思議な洞穴がある。  そこは「ドミノ洞穴」と呼ばれていて、洞穴の中に所狭しとドミノが並べられている。  そのドミノを倒すことなく洞穴の奥まで行くと、何かが起こる、ともっぱらの噂なのだけれど、未だそれを...
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