ショートショート作品

人を種にするソファ

 夫の為にソファを買った。  警察官である夫を少しでも休ませたいと思ったからだ。  そのソファはただのソファではなく、ある特別な機能がある。  それは「人を種にする」という機能だ。  ソファに横になると、体...
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ビッグバンブリーフケース

 著名な宇宙物理学者、オリバー博士が研究所に向かっていた。  その時、博士の持っているブリーフケースの中からおかしな音が鳴り響いた。  オリバー博士は怪訝な顔をしてブリーフケースを開け、中を確認しようとした。  し...
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メモ魔の悪魔

「君、悪魔にならないかい」  僕が学校の屋上でさっきクラスメイトから聞いた雑学をメモに書き起こしていると、そんな声が聞こえた。 「えっ」  僕がそう言いながら顔をあげると、目の前に悪魔が立っていた。 ...
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申し上げにくいのですが

 私は慎重に言葉を選び、お年を召した婦人に対して「申し上げにくいのですが……」と切り出した。 「どこか悪いのでしょうか」  婦人が不安そうな顔でこちらを伺う。  それはそうだろう。  だが、私はそんな婦人の...
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年越しハチマキ

 我が家にはおかしな風習がある。  ハチマキをしながら年越し蕎麦を食べるのだ。  そうすることで、来年も無病息災でいられるということらしい。  このおかしな風習は、昔年越し蕎麦を買うお金がなかったご先祖様が始めた風...
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笛吹き荘

 私は幼い頃、笛吹き荘によく遊びに行った。  笛吹き荘はおじいちゃんの別荘で、海がよく見える丘に建っていた。  私と同じく遊びに来ていた親戚の子たちと一緒に笛吹き荘の中を無我夢中で走り回ったものだ。  お母さんに聞...
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毎年パジャマ

 年末年始の休みで実家に帰ってきた私は「最近なんだかうまく行ってないなぁ」とかなんとか思いながら居間でゴロゴロしていた。  大人だから悩みがあって当然かぁなんて、幼いまっさらな頃の記憶が染み付いた実家で思う。  と、その時...
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山車会社

 私が新入社員として入社した会社は、すごく良い会社だった。  先輩社員や管理職クラスの人もいい人ばかりだし、就業規則などもきちんと守られている。  良い会社に入社したなぁと思っていたある日のこと。  昼休みが終わり...
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洗脳サーキュレーター

 あるところに天才的な頭脳を持った博士がいた。  その博士の元を、ある資産家が訪ねてきた。  資産家は博士に己の野望を語った。 「人間の考えを支配したいのだ」  それを聞いた博士はこう答えた。 「で...
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垂れ幕献立

 僕は引っ越したマンションである噂を聞いた。  それは「横断幕」に関する噂だった。  毎日、夕方四時くらいになると、ある部屋のベランダで横断幕が広げられるそうだ。  そこに書いてあるのは、なんと夕食の献立らしい。 ...
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