新しく電子レンジを買った。
電子レンジで色々なものを温めたが、何かおかしい。
違和感を覚えつつ、僕は電子レンジを使い続けた。
しかしたこ焼きを温めた時に、疑惑は確信に変わった。
なんと温めたたこ焼きが一つ減っているのだ！
思えば、これまでも温めたご飯が減っていたり、ピザのトッピングが無くなっていたりした気がする。
なんてやつだ！
この電子レンジは温めたものを少し食べているらしい。
こんな電子レンジ使ってられないぞ、と僕は新しい電子レンジに買い換えた。
痛い出費だが、仕方ない。
物を食べてしまう電子レンジは、捨てようと部屋の隅に置いておいた。
新しい電子レンジは普通のレンジで、僕はそれを快適に使い始めたのだが、しばらくして妙なことに気がついた。
電気代が前に比べて高いのである。
僕は部屋の隅にある電子レンジを見た。
まさかおまえ、温める時に食べ物を食べることで燃料にしていたのか？
僕は普通の電子レンジを後輩に売って、部屋の隅に置いてあった電子レンジを元に戻した。
まぁ、最近太り気味だし、ご飯がちょっと減るくらいの方がダイエットにいいかもな。
そんなことを考えながらピザを温める。
「あっ！？」
電子レンジの蓋を開けて驚いた。
電子レンジはよほどお腹を空かせていたのか、ピザがまるまるなくなっていたのである。
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