ショートショート作品 癒着する獣医
「獣医が捕まったらしい。癒着で」
「えぇ！？ 薬とかを優先的に製薬会社から仕入れて、キックバックをもらっていたとか？」
「いや、動物と癒着していたらしい」
「動物と！？」
「あぁ。どうやらその獣医は猫語やら...
ショートショート作品 
ショートショート作品 捨てられないアパート
僕は妙なアパートに住んでいた。
そこは「物が捨てられないアパート」だった。
ゴミなども出せないので、そのアパートで生活をするのは難しく、ただ寝に帰るだけという状態だった。
家具を買っても捨てられないので、家...
ショートショート作品 タスクローソク
私には、どうもタスクをおろそかにしてしまう癖があるらしい。
やるべきことを後回しにしすぎるのだ。
そして、やらなきゃなと思っている間に忘れてしまったりする。
そんな私に、友人が「いいサービスがあるよ」と、あ...
ショートショート作品 人魂瞑想法
最近、なんだかよく眠れない。
自席であくびをしている私に、同僚の早紀が言った。
「疲れてるみたいだね。"瞑想"おすすめだよ」
「瞑想〜？」
「そうそう。瞑想ってさ、つまり頭を空っぽにする訓練なんだけど、...
ショートショート作品 沈むソファ
ふらりと町を歩いていると、おかしな店を見つけた。
その店の看板には「ソファ 一座り 3,000円」と書いてある。
なんだこりゃ、と思い、店番らしき老人に聞いてみた。
「ここはどういうお店なんですか？」
...
ショートショート作品 初期化デスク
あまりにも社内が雑然としているということで、総務によって初期化デスクが導入された。
この机は、その日の仕事が終わって持ち主が帰ると勝手に初期化されるらしい。
つまり、散らかした書類などが元に戻っているらしいのだ。
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ショートショート作品 壁紙コースター
コヤギ博士に呼ばれて私はコヤギ博士の研究所にやってきた。
コヤギ博士は私の顔を見るなりいった。
「面白いものを発明したよ」
「ほぅ、どんなものですか」
「その前にコーヒーでも一杯どうだい」
コ...
ショートショート作品 野良ポエム
大学に行くと、掲示板のところに人がたくさん集まっていた。
同じゼミの友達を見つけたので「何かあったの？」と聞く。
「これ、野良ポエムかもって」
友達が掲示板を指差す。
掲示板に恥ずかしいポエムが書か...
ショートショート作品 筋トレベッド
妻がおかしなベットを買った。
なんでも、寝ている時に筋トレができるベッドだそうだ。
「寝ている時に、ベッドが体を動かしてくれるのよ」
「そんなことされたら起きちゃうだろ」
「それが、ちゃんと起きないよう...
ショートショート作品 先輩風邪
会社の自席に座っていると「おう山下、おつかれ」と声をかけられて驚いた。
言葉自体は特におかしな内容ではない。
だがそれを言ったのが、後輩の鈴木だから驚いたのだ。
「わりぃわりぃ、風邪ひいちまってよ」
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