昼夜逆転を治してくれる猫がいるらしい。
起きなければならない時間になると鳴いたり髪を引っ張ったりして起こしてくれるらしいのだ。
逆に寝なければならない時は一緒に布団に入ってくれる。
猫は温かいのでその温もりで眠れるというわけだ。
私はそんな猫ちゃんを呼んでみたいと思ったけれど、あいにく規則正しい生活をしているので呼ぶ必要がない。
そこで、会社に呼んでみたらどうだろうか、と考えた。
私の勤めている会社は昼寝を推奨しているので、お昼にみんなで起こしてもらえばいいのだ。
さっそく猫ちゃんの派遣をお願いした。
お昼になって昼寝の時間になると、音もなく猫ちゃんたちがやってきた。
そして昼寝が終わる時間になると、まだ寝ている社員を起こして回った。
私も髪の毛を軽く引っ張って起こしてもらった。私を起こしてくれたのは茶トラの猫ちゃんだった。
任務を終えた猫ちゃんたちは用意しておいたかつおぶしをもらって帰っていった。
その姿をずっと見ていたいと後ろ髪を引かれながら、私は仕事を再開したのだった。
コメント