緑の音楽隊の話

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 最初の1人はトランペットだった。

 トランペット奏者は森の中にある開けた場所でトランペットを吹いていた。

 奏者が演奏をやめると、いつのまにか奏者の周りに草木が生い茂っていた。

 奏者は自らの音楽にそういう効能があることに気がついた。

 緑を育てるのである。

 次にバイオリン奏者が現れた。

 トランペット奏者とバイオリン奏者が出会い「君も同じなのか」と声をかけあった。

 二人は「緑の音楽隊」を結成した。

 そして荒廃した土地に緑を広げて回った。

 緑の音楽隊は、一人、また一人と増えていった。

 そして、緑の音楽隊は活躍の場をどんどん広げていった。

「流石に演奏しにくいな」

「空気が薄く感じるよ」

 音楽隊の奏者たちがそんなことを言い合っている。

 奏者たちは今、緑のない惑星で演奏を行なっている。

 音楽隊の活躍により、その星が人間にとって住み良い星になる日も近い。

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