雨男の移住を誘致した町があったらしい。
その町は水不足に悩まされることが多かったからだとか。
応募はたくさんあったそうだが、厳選なる審査でそのほとんどが落ちたらしい。
審査員が一ヶ月張り付き、本物の雨男かどうか見極めたというからすごいものだ。
そして見事審査を通過した人が実際にその町に住んで、町の水不足は解消されたのだとか。
移住した雨男には、毎年支援金が支払われているらしい。
羨ましいことだ。
ところで最近、夜中にノックの音がする。
ノックはまだいいとして、問題は、朝になると地面についている足跡だ。
異様にでかい足跡がついているのである。
まさか、スキー場のあるこの町の市役所に勤める私が、ジョークで作った「雪男の移住歓迎」の張り紙を本気にしたんじゃないだろうな……。
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