コヤギ博士に呼ばれて、私は丘の上の研究所にやってきた。
「面白いものができたよ。冷蔵庫の警察だ」
そう言ってコヤギ博士が取り出したのは、パトカーなどについているパトランプだった。
「これを冷蔵庫に取り付けるのだよ。すると、もし冷蔵庫の中に腐っているものがあったらランプが点灯する、というわけだ」
「なるほど! それは便利ですねぇ」
コヤギ博士がパトランプを貸してくれるというので、さっそく私は自宅の冷蔵庫に取り付けてみることにした。
冷蔵庫の中身ってついつい内容を忘れてしまったりするからな。
その日の夜。
冷蔵庫に取り付けたパトランプが点灯していた。
私は慌てて冷蔵庫の中身を確認したが、特に食材はダメになっていないようである。
もしかして故障かなと思い、明日になったらコヤギ博士に見てもらうことにした。
翌日。
朝、目が覚めて冷蔵庫を見に行くと、冷蔵庫の下に水たまりが出来ていた。
なんと、そういうことか!
パトランプはダメになった食材を検知していたのではなく、冷蔵庫の故障を伝えていたのだった。
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