ショートショート作品

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絶縁まんじゅう

 お引越しの前日、お父さんがお母さんに「絶縁まんじゅう買った?」と聞きました。  お母さんは「うん」と答えて荷造りを続けます。  絶縁まんじゅうってなんだろうと思い、調べてみると"絶縁"とは縁を切るという意味の言葉でした。...
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風の指揮者

 夜の山に観客が集まってきた。  ここにはオーケストラのステージが設置されている。  観客は皆、厚着をしていた。  これからこの野外ステージでコンサートが行われるのだ。  僕は集まってくれた観客に挨拶をして...
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強運の者、求む

「強運のもの、求む」  そんなチラシを見つけた。  中身を読んでみると、何かのゲームの大会のようである。  景品の欄に「お金で買えるものなんでも一つ」と書いてある。 「えぇ!?」  なんでも、ってな...
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物欲し竿

 私は暇を持て余し、小高い丘の上にあるコヤギ博士の研究所に向かった。  コヤギ博士はいつも面白い発明をして私を楽しませてくれるのだ。  研究所につくと、コヤギ博士が研究所にある庭で何やら興奮しながら機械をいじくっていた。 ...
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身代わりバリウム

 採血を済ませてから私はバリウムを飲んだ。 「は〜い、回転するよー」  女医の松嶋先生がそう言って機械を操作する。  私がはりつけにされている台がぐるぐると回り始める。 「回転が終わるまでゲップしちゃダメよ...
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応援部

 人事部に呼ばれ「応援に行ってくれ」と言われた。  目の前が真っ暗になる。  この会社で「応援」と言えば応援部のことだ。  各部門の応援をする、いわばなんでも屋である。  この会社には昔、「応援部」という部...
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すりおろしの文

 朝、私がダイニングに行くとお母さんがじっと大根おろしを見ていた。  何をしているんだろうと思いながら「お、今夜はさんま?」と聞くと、お母さんはなぜか顔を真っ赤にして「あ、ち、ちがう」と言って慌てて家事をし始めた。 「え?...
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月夜館

 私の住む町には「月夜館」という館がある。  月夜館は丘の上に建っている。  この月夜館にはある昔話があるのだ。  昔、月夜館にはまだ人が住んでいた。  その月夜館の主人が病を患い、寝込んでしまった。...
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地獄体験ツアーのご案内

 ある日、こんな夢を見た。 「お客様を地獄体験ツアーにご案内します」  目の前に見知らぬ男が立っている。  男の頭にはまるで作り物のような角が生えていた。 「あなたは死後、地獄に行くことになっていますので、...
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冷凍オフィス

 僕は一人で会社を立ち上げた。  様々な最新鋭の技術を扱う会社である。  バーチャルリアリティ、AI、クローン技術など。  構えた小さな事務所で仕事をしていると、おかしな営業マンがやってきた。  営業マンは...
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