ショートショート作品

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はちまき供養

 私の実家である寺では「はちまき供養の火」を焚いている。  はちまきを使い終わった後、そのまま捨ててしまったり、供養せずに放置したりする人がいるが、それは危険である。  はちまきには残留思念が残るのだ。  たとえば...
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占いの鯉

 あぁ、行くの面倒くさいなぁ。さぼっちゃおうかな。  私は大学へ行くために駅に向かいながらそんなことを考えた。  今日は面倒くさいし興味のない授業があるのである。  駅へ向かう道の途中に、鯉のいる池があった。 ...
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さすらうマネキン

 最近、私の勤めるお店でおかしなことが起きている。  ある日、私が出勤すると、一番目立つ場所に置いておいたマネキンの服が変わっていた。  同僚に「誰か変えました?」と聞いたけれど、誰も変えていないという。  そこで...
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混ぜる書庫

 私が働いていた古本屋には、おかしな書庫があった。  ボロボロになって売り物にはならないが、捨てるにはもったいない本を書庫に入れる。  すると、いつの間にか書庫に入れた本が一冊の本に混ざっているのだ。  色々な本を...
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にらめっこおじさん

 一時期、小学校でにらめっこが流行った。  そんな時、通学路の途中にあるバス停で、一人のおじさんが変な顔をしているのに気づいた。 「何をしているんですか?」  思わず話しかけた僕に、おじさんは「にらめっこの練習をし...
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仮病のおばけ

「仮病で休むとおばけがでるよ!」が母さんの口癖だった。  そんな子供だましには乗らない、と私は時々仮病で学校を休んでいたのだけれど、ある日、本当におばけに出会ってしまった。  仮病おばけは、なぜか仮病で学校を休んだ時だけ現...
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おとぎ動物園

 ふらりと出かけたドライブで、変わった動物園を見つけた。  この動物園には、おとぎ話に出てくる動物がいるという。  例えば、水槽を歩いている亀は浦島太郎に助けられた亀らしい。  人を乗せるにしてはずいぶん小さいが…...
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スイカ割り免許皆伝

 あるところに、スイカ割りの名人がいた。  名人は、目隠しをしてどれだけ回されても、正確にスイカを割ることができた。  名人にはスイカの気配が分かるのだ。  名人はその特技を活かしてスイカ割りをしていない時はスイカ...
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負けず嫌いなシャッター

 私が店を経営している場所はいわゆるシャッター街の一角で、私の店も経営が厳しい。  いよいよとなったら店を閉めるしかない、と考えていた頃、閉店時に閉めるシャッターにスプレーで絵を描かれてしまった。  グラフィティアートとい...
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夢出る電波

 焚き火を眺めながら僕はため息をついた。  一ヶ月くらい前から「夢に見たんだよね」と言われるようになった。  家族だけではなく、友人にも。  はてはインターネットでも、僕のことを夢に見たという書き込みを見かけ...
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