よくよく思い出してみると、おかしな記憶というのがある。
私にとってその一つが、ある公園についての記憶だ。
私はよくその公園で遊んだ。
シーソーをしたり、ブランコを誰かに押してもらって漕いだり。
でも、私は一人だった。
誰かがいた記憶がないのだ。
でも誰かと遊んだ気がするのだ。
今考えると、もしかしてあれは幽霊だったのではないかと思う。
大人になった私は、あの公園にまた行ってみることにした。
確かこの辺にあったはずだが。
あ、あった。
あんなことを考えてしまったせいか、公園がなんだか不気味に見える。
でも、嫌だと思ったことはなかったんだよな。
仮に幽霊がいても、怖くはないはずだ。
シーソーに乗ってみる。
一人で乗っても動かない。
何度試してもそうだった。
やっぱり記憶違いなのだろう。
そう思いながらブランコに座った。
と、誰かに押される気配があって、ブランコが揺れた。
え!?
やっぱり、何かがいるのだろうか。
くるくる回る球のような遊具に乗ってみる。
それも一人でに動き出した。
やっぱりこの公園には何かがいる。
最後にもう一度シーソーに乗ってみた。
シーソーだけ動かない。
どうしてだろう。
あっ……。そういうことか。
あることに気づいた私は、そっと公園を後にした。
ダイエット、がんばろう……。
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